ぶらり散歩

和田塚駅の名前の由来となった和田一族の歴史と六地蔵の謎を解明!

江ノ電途中下車ぶらり散歩の旅、第二弾は和田塚です。
鎌倉から江ノ電に乗って一つ目の駅になります。

ちなみに、鎌倉から和田塚までは約800メートル。
歩いて移動しても全然余裕の距離ですね。
江ノ電に乗ると、あっという間に到着しました。

■和田塚の観光スポット

和田塚の観光スポットは主に2箇所あります。

  1. 和田塚
  2. 六地蔵

どちらも和田塚の駅からすぐ近くにあるので、ぶらり散歩にはちょうどいいです。

では、詳しく見ていきましょう!

・和田塚の歴史

和田塚は、ずばり和田塚駅の名前の由来になった場所でもあります。
駅から徒歩30秒ほどのすぐ近くにあります。
鎌倉時代の有力御家人だった和田一族の戦没地です。

もともとこの辺りには、「向原古墳群」と呼ばれる古墳がありました。
鎌倉に残る唯一の高塚式古墳で、土器や埴輪も出土されています。
明治半ばまでは、「無常堂塚」と呼ばれていました。

明治25年に、道路建設のために塚の一部を掘り起こしたところ、無数の人骨が出てきたそうです。
これは和田合戦の戦死者のものだということになり、「和田塚」と呼ばれるようになりました。
明治42年には、「和田一族戦没地」と掘られた石碑が建てられました。

-心霊スポット-

和田塚は「鎧武者の幽霊が出る」という噂もあって、心霊スポットとしても知られています。
でも、実際に和田塚に行ってみるとまったく不気味さはありません。
住宅地の中にひっそりと佇んでいて、静かで落ち着く場所でしたよ。

しっかりと供養されているからでしょうかね。
敷地内も綺麗に掃除されていてゴミなどもまったく落ちていません。
ちゃんと手入れされているのが分かります。

-和田合戦とは-

和田合戦とは、鎌倉時代の初期1213年に鎌倉幕府内で起こった反乱です。
反乱の首謀者は、有力御家人の武将である和田義盛です。

和田義盛は、鎌倉幕府の第二代執権(政務を統轄する職名)北条義時から度重なる挑発を受けます。
そこで、横山党や三浦義村と手を組んで北条氏を打倒するために挙兵します。
二日に及ぶ合戦の末、将軍である源実朝を擁する幕府軍の圧勝に終わりました。
和田一族は力尽き、義盛は敗死します。

これにより、北条氏の執権体制がより強固なものとなっていきました。

-和田一族とは-

さて、和田一族とはいったいどんな一族だったのでしょうか?

和田義盛は、三浦氏の支流で三浦大輔義明の孫にあたります。
鎌倉幕府当初から侍所別所の要職に就いた人物です。
当時、領地の運営は一族での経営が行われていました。
三浦半島の相模国三浦郡和田や、千葉県南部の安房国和田御厨に所領があったことで和田と名乗りました。

「和田」という名前は、田んぼに関連しています。
川が蛇行した低湿地の「輪田(わた)」、円田(えんだ)が転じて地名になったという説があります。
他にも、「わた(海のことを指す)」という説もあります。

かつては、和田は「にぎた」や「みぎた」と称されたこともあるそうです。
和田の地名は各地にあって、異流の和田氏も数多いと言われています。

・和田塚の六地蔵

和田塚のもうひとつの観光名所は、六地蔵です。
観光名所というほどでもないですけどね。
和田塚駅で降りたら立ち寄ってお参りしておくと良いことあると思いますよ♪

六地蔵も和田塚駅からすぐ近くにあり、徒歩1~2分ほどで行けます。
和田塚から一旦駅に戻り、踏切を渡ってまっすぐ通りを歩いていきます。
突き当たりにある交差路の信号を渡ると、そこに六地蔵が祀られています。

交差点の角にあるのですぐに分かります。
信号の名前は、そのまま「六地蔵」です。
車や自転車、歩行者の交通量が多いので、参拝する際は周りに十分気をつけてくださいね。

ちなみに、六地蔵がある場所は鎌倉時代は刑場だったそうです。
処刑された人を供養するために、お地蔵さんが祀(まつ)られたんですね。
大正12年の大震災で一度崩壊しますが、大正14年に修復され、新たに菩薩の六尊像が作られて安置されたみたいです。

-六地蔵とは-

六地蔵は全国各地にあります。

そもそも六地蔵とは何なのか?
何のために六体のお地蔵さんが並んでいるのか?

けっこう気になりますよね。

六地蔵とは何かを簡単に説明します。
お地蔵様というのは「地蔵菩薩」のことで、救われない民衆や子供を救う存在です。

人間に限らず全ての生き物は死んだら生まれ変わります。
「輪廻転生」という言葉をよく聞きますよね。
全ての命は六道と呼ばれる6つの世界を生まれ変わりながら繰り返していくものなんですね。

六道というのは、地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人間道、天道と呼ばれる6つの世界です。

  1. 地獄(じごく)道・・・絶え間なく苦しみが続く場所
  2. 餓鬼(がき)道・・・飢えと渇きが永遠と続く場所
  3. 畜生(ちくしょう)道・・・本能が渦巻き何かに支配されながら生きる場所
  4. 修羅(しゅら)道・・・常に争いと戦いが繰り広げられる場所
  5. 人間道・・・いろいろ苦しみがある中で楽しみもある場所
  6. 天道・・・人より優れた天人が住む世界でほとんどが享楽で満ちている場所

地藏菩薩は六道を全て巡り、それぞれの世界で救済してくれる存在なんですね。

仏教における六道というのは、人の心の状態を現すものだとされています。
様々な感情の変化を現しているんですね。
六地蔵様をお参りすることで、汚れた心が救済されるというわけですね。

■和田塚と六地蔵の場所

江ノ電の和田塚駅は、鎌倉と由比ヶ浜の間にあります。

和田塚駅は無人駅となっています。
ICカードをかざす機械が設置されているので、ここでピッとかざして通り抜けましょう。
江ノ電1日乗車券のりおりくんを持っている場合は、そのままスルーで大丈夫です。

改札を出て右へ歩くとすぐに和田塚に到着します。
そのまままっすぐ歩いていくと、由比ヶ浜の海岸まで抜けることができます。

六地蔵は和田塚と反対方向にあります。
一度駅まで戻り、踏切を超えて突き当りの交差路の信号の向かいにあります。

・近くのおすすめカフェ

和田塚駅のすぐ近くに、「無心庵」という甘味処があります。
テレビや雑誌などでよく取り上げられている有名な古民家カフェです。

人気のメニューは、豆かんやあんみつです。
営業時間は10:00~17:00で、定休日は木曜日です。

・近くのおすすめランチ

和田塚駅のすぐ近くに、「つるや」という鰻屋さんがあります。
こちらは、ミシュランで一つ星を獲得した1929年創業の老舗の鰻屋さんです。
文豪、川端康成も通っていた名店です。

注文を受けてから鰻をさばくので、出てくるまでに40~50分ほどかかるそうです。
平日でも混雑するので、予約は必須ですね。
営業時間は11:30~19:00で、定休日は火曜日です。

・逗子マリーナ

和田塚から逗子マリーナまでは、2.3kmあります。
歩くと約30分ほどかかります。
和田塚の駅を出て由比ヶ浜海岸のほうへ向かいます。
海に出たら左に曲がり、海沿いの道を歩くと逗子マリーナに到着します。

■今回の記事のまとめ

和田塚は鎌倉からほど近く、とても静かなところでした。
駅もこじんまりとした無人駅だし、落ち着く雰囲気の街でしたね。

歩いていると面白い雑貨屋さんなどもあって楽しめますよ。
そのまま歩いて由比ヶ浜海岸まで行くこともできるので、立ち寄ってみてくださいね。

次回、由比ヶ浜編へGO!

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