読書感想文

漫画『君たちはどう生きるか』要約と“おじさんの名言”の感想

話題になっている『君はどう生きるか』を読んでみました。

インパクトのある題名に真剣なまなざしの男の子が印象的で
手に取ってしまいました。

本屋さんの中でも特設コーナーができていて、
とても目立っていました。

みなさんは、読まれましたか?
私がどう感じたか自由に感想を書いてみようと思います。

『漫画 君たちはどう生きるか』とは

2017年8月にマガジンハウスから出版。
増版を重ねてすでに、2018年1月の時点で100万部突破のミリオンセラーに。

80年前に吉野源三郎さんによって書かれた児童書の漫画版

80年前と言えば、日本は治安維持法による政府の規制が強化されて
いたころです。ヒトラーが総師となり、日本も世界も大きな変動の中にいました。

私には、とても想像できませんが、きっと自由が制限され、戦争や黒い影響から
一般市民の生活にも様々な影響が出てきていたのではないかと思います。

戦後は、モデルのあった時代です。
ステレオタイプですが、良い大学へ進み、良い会社へ就職すれば安定した生活が送れるという時代。

今は、逆にモデルのない時代です。
グローバル化が進み、高度経済成長は終わりを告げました。
未来の見えない世界で、多様化が進む中で、私たちは自分で未来を作り上げねば
ならないプレッシャーにさらされているのではないでしょうか?

80年前も今も私たちは、どう生きるかを問われている時代ということが
共通していると思います。
80年経った今、大ヒットとなっている社会状況にも共通する社会背景があるのかも
しれません。

ストーリー展開

これは、中学生の青年が主人公です。
彼のおじさんからコペルニクスの「コペル君」とあだ名をつけてもらいます。

コペル君の日常とおじさんのメッセージノートで構成されています。
中学生の日常らしく友達関係の悩み、社会とのつながりについての考察、
自分の意志と成長についてつづられています。

感想1 手元に置きたい感覚

グローバル化が進み、時代の変化が激しく進む中、なんだか時代に流されて
いる気分になってしまう自分がいます。
日常の忙しさに盲目になっている気がする時、大切にしたいと思ったところが
ありました。
おじさんのノートに

「君自身が心から感じたことや、しみじみと心を動かされたことを、
くれぐれも大切にしなくてはいけない。それを忘れないようにして、その意味をよく考えて
ゆくようにしまたえ。」

とありました。

アウェアネスとも近い感覚ではないかと思います。一人一人の経験や、感情
価値観を大切にしていきたいと思っているので、この感覚をいつも自分の手元に
置いておきたいと思いました。

感想2 立派な人間とは? ~一つの答え~

作品中に「人間として立派なものになって欲しい」あり、改めて立派な人間とは
なんだかわからなくなりました。

ですが、一つの答えとして、おじさんのノートに素晴らしい一節がありました。

「人間が人間同士、お互いに、好意をつくし、それを喜びとしているほど美しいことは、
ほかにありはしない。そして、それが本当に人間らしい人間関係だと、
―コペル君、君はそう思わないかしら。」

私は、これが立派な人間の一つの答えではないかと思いました。

もちろん、経済的なこと、健康面でのことなど、沢山考えなくてはならない分野は
あります。でも、この考えを基盤にすることは素敵な生き方に繋がると思います。

現在、私が働かせてもらっている場所でも、この考えを大切に良い仕事をしたいと
日々活動しています。

どんな人にオススメ?

「どう生きるか」を考えている方、生き方について悩んでいる方、哲学が好きな方に
おすすめだと思いました。
口コミにもありましたが、子供や学生に読んでもらいたいという人の意見が
多くありましたが、必要としていなければ、刺さらない内容だと思うので、
私は生き方について考えている方にオススメだと思います。

みんなの感想・口コミ

低評価だった方の意見

1、おじさんのノートが長すぎ。
内容が入ってこない。
コペル君のような感性の子が現代にいるのだろうか?
現実離れしているのでは?

2、子供にも読みやすいように漫画版を購入。
しかし、手紙は長文ばかりでがっかり。
字が好きな子供でないと最後まで読まないのでは?

3、文字小 のページの内容が全く入らない。
こんなに売れるのはどうしてか理解に苦しむ。

4、悩み中なら響くが、平常時では「当たり前」。
映画化は難しいのでは?

5、綺麗ごとを伝えている。
昭和生まれの人には響くのか?
平成生まれの自分には響かなかった。

高評価だった方の口コミ

1、人生について考えさせられた。
人生のどこかで考えたことをもう一度考えるきっかけになった。

2、将来に不安を感じずにはいられません。
読む人により、感想は様々。
どう生きるかと言う問いかけが、今の自分に響いた。

3、還暦を過ぎた初老ですが、コペル君になりきりました。
青春時代に思いをはせ、「網の目の法則」も腑に落ちました。

4、学生時代に、課題本として出合いました。その時は面白いと思いませんでした。
しかし、今では作者や当時の担任が何を伝えたかったのかわかる気がします。
主人公のような経験をしていなければ、理解しにくい部分はあるかもしれません。
マンガのお陰で読みにくさが軽減されていました。

5、原書が書かれた時代と、現代に共通点を感じつつ読みました。
ナポレオンの激動の人生とゲーテの言葉に感銘を受けました。
人生の指針となる哲学を求めている若者にぜひ読んでもらいたい。

漫画なのに、ノートが活字であることは低評価の意見に多く見受けられました。
ですが、総じて感情移入をしたり、考えるきっかけになったりしたと
生き方を振り返るきっかけになっているのだと思いました。

最後のまとめ

「君たちはどう生きるか」は、言葉のインパクトが非常に強いと思います。
読んだ人との会話も楽しめます。

今の社会情勢を反映しての大ヒットだと思いますが、
さらっとした読みものとしてもおすすめなので、
一度手に取ってみてはいかがでしょうか?

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